やがてワークステーションが搬入され、ひととおり設 定も終えてサポートも一段落したころ、、、 OS の再インス トール、してみようかな〃と思いました。これがいけな かったのです。長くなるので途中経過は省略しますが、 OS の再インストールには、慣れている Sun とくらべて 10 倍以上の時間がかかりました。これは、たいていの UNIX ワークステーションならなんとかなるとたかを 括っていた私にとって、かなりのショックでした ( Solar - is のときもそうだったような気が・・・・・・ ) 。 それ以来、 HP のシステム管理に関する資料を探すよ うになりました。ある日、ネットニュースの fj . sys. hp を読んでいると、、、 HP のシステム管理の参考書としては これがお薦め〃という記事を見かけました。さっそく本 書を入手して読んでみたところ、短いながらも、とりあ えず私の知りたいことは ( すべてではありませんが ) 書 いてあるという印象を受けました。 、、私の知りたいことクというのは、 HP のシステム特有の システム管理の方法です。たとえßinittab は Sys- temV の知識があればなんとか書けますが : OS のイン Chapter 1 Setting up Your HP-UX System を見てみましよう。 では、どんなことか書かれているのでしようか。目次 なので、一般的な知識だけでは不十分です。 ストール方法やディスクの接続方法はシステムに固有 96 成にしなかったのに ・・・ ) 。もうすこし詳しく調べて、 ですにれを知っていたら、あんなおかしなディスク構 1 つのファイルシステムとして扱うための機能のよう Logical Volume というのは、複数の物理ディスクを 16 ページ ・ Migrate To Logical V01ume Manager (LVM) 能があったんか〃と思ったところを紹介しておきます。 、、あ、そうか。ちゃんと書いたあるがな〃、、へえ、こんな機 これだけでは、どんな内容か分かりませんね。私が Chapter 5 Programming for System Administration Chapter 4 Beyond the Ordinary Chapter 3 The Art 0f System Administration (SAM) Chapter 2 The "Science" Of System Administration 使えそうなら試してみようかと思っています。 ・ Load Desired HP-UX FiIesets 18 ページ fileset とは、 OS にある機能を提供するためのモジュ ールです。その機能を使いたいときは、対応する fileset をインストールします。 S01aris のパッケージ に相当します。初めてインストールしたとき、このよ うな概念のものがあるにちがいないとは思ったので すが、 HP での呼称が分からすに苦労しました。 ・ Understanding Default Disk Configuration and Adding Disks 23 ページ 私の悪い癖で、 HP 用のディスクが不足してきたので 余っている適当なディスクを付けてやろうと思ってい たのですが、どうすれはいいのかがすぐには分かりま せんでした。もちろん、製本されたマニュアルもあり ますが、かなりの分量で、そのなかから目指す部分を 見つけだすのは容易なことではありません ( あとで、 CD 一 ROM 版のマニュアルなら簡単に検索できると いうことを教えてもらったのですが・・・・・・ ) 。 、、この本では解説されてるやろか ? 〃と思いながらペ ージをめくっていくと、ちゃんとこの節に解説があり ました ( くやしい・ The "Science" of System Administration (SAM) 77 ページ HP-UX には、 SAM と呼ばれる GUI を備えたシス テム管理ツールがあります。私自身は、この種のツー ルはあまり好きではありませんにれだけで、すべての 設定・管理ができるものはあまりないからです ) 。しか し、このようなツールを使えは複雑なコマンドを入力 しなくてもある程度のことはできるので、必要に応し て利用しています。この章を読めば、 SAM を使ってど のようなことができるのかか分かります。 HP のワークステーションを管理する場合、本書だけ では十分な知識は得られません。というのも、 HP-UX がもとにしている SystemV R2 に共通なことがあまり 書かれていないからです。すでにいくつかのワークステ ーションの管理験があり、 SystemV 系のシステムに 関する一殳的な知識をもっている管理者が、 HP 特有の 機能を知りたいときに便利な本といえるでしよう。 ( 坂下秀 ASTEC) UNIX MAGAZINE 1994.7
METAFONT では、方程式を解くことができます。 連立方程式も解けます。第 9 章は方程式の説明です。 第 7 ~ 8 章は、この方程式で扱える変数と代数式の説 明です。 第 11 章から、本格的にフォントを作るための勉強が 始まります。 X の出力は、テンヾイスのことを考えていません。だ からこそ DVI (DeVice lndependent) と呼はれるので すが、実際にプリンタに出力するときはデバイスに依存 します。 300dpi のプリンタもあれは : 400dpi のものもあ ります。 10 ポイントのフォントを例に考えてみます。、、ポ イント〃とは文字の大きさを表す単位で、メートルやイ ンチと同しように絶対のものなのです。 「きようは曇っていたので、ちょっとフォントが小さく なった」 なんてことがあってはいけません。もちろん、 300dpi で も 400dpi でも、、同じ大きさ〃のフォントでなければなり ません。そのためには、 10 ポイントのフォントは 300dpi では 414d0t 、 400dpi では 552d0t でなけれはならない のです。また、プリンタごとに線の太い、細いといった 特徴があり、ビットマップの 1 を黒とするプリンタもあ れば白とするものもあります。 METAFONT では、これらのさまざまな特性をもつ プリンタに合わせたフォントが生成できますが、 11 章は その説明 ( のイントロダクション ) にあてられています。 〇を描く場合、右回りでも左回りでも、、結果よければ すべてよしクですが、 METAFONT では曲線が進む方 向が重要です。張りぐあい、曲がりぐあいも曲線の形を The HP-UX Sytem Administrator's "How To Book" ・ Marty Poniatowski 著 ・ Prentice Hall ・ A5 変判、 245 ページ ・ 6 ′ 650 円 ( トッパン調べ ) 皿 HP-UX SYSTEM ADMINISTRATOR ・ S Mapty 加 i w はば 10 年、私はシステム管理の仕事をしてきました。 そして、「ワークステーションのおと」にも書いたよう に、数多くのシステムの設定、管理をしてきました。 UNIX MAGAZINE 1994.7 Book Review 左右します。第 14 章は、曲線のパスについての説明です。 第 18 章と第 20 章は、 Knuth 氏お得意の、、マクロクの 説明です。この辺まで読み進むと、、、危険 ! 注意ク (dan- gerous bend ) がいつばい立っていて、初心者にははと んど読むところがありません。 X ウインドウ・シス、テムを使っている人は、 META- FONT のウインドウを開いて作成中のフォントを見る ことができます。第 23 章は、そのためのコマンドの説明 です。この本には書かれていませんが、 METAFONT は環境変数 TERM を調べて xterm ならはウインドウを 開くようになっています。 mf コマンドを実行する前に TERM に xterm を設定しなけれはなりません。 第 24 章では、曲線と直線で書かれたフォントをどの ようにラスタライズするかが説明されています。 第 25 章と第 26 章は文法の定義です。 dangerous bend が付いていない部分を読むだけで もソースファイルは書けますし、アーカイプサイトにあ るソースファイルを FTP で入手して pk ファイルを作 り、自分の tex ファイルのなかで使うことができます。 こはひとつ、自分のマークを作って文書に貼り込んで みてはいかがでしよう。なんか、カッコいいですね。 『お X ブック』もそうでしたが、読みやすい日本語で す。 Knuth 氏のギャグは難しすぎてよく分からないこと が多いのですが、うまく翻訳されています。 あんまんフォントだけでは寂しいので、 X のフォント も作ってみました。 ( 白崎博生大阪大学 ) しかし、ワークステーション市場では大きなシェアを 占めているが、私自身はその管理をしたことがないシス テムがあります。それが、 HP のワークステーションで す。広告や新製品に関するニュース、評価記事などから 推測すると、私の勤務先で多く使われている Sun と比較 して同等ないしそれ以上の性能 ( そして価格性能比 ) の システムのようです。機会があれは、ぜひ使ってみたい と思っていました。 そんな願いか天 ( ! ? ) に通したのか、勤務先で販売して いるソフトウェア製品のサポートのために、 HP のワー クステーションを購入することになりました。 95
B00k Review 15 変形 16 カリグラフ効果 17 グルーピング 18 定義はたはマクロ ) 19 条件文とループ 20 マクロ (II) ・ Donald E. Knuth 著 21 乱数 ・鷺谷好輝訳 22 文字列 ・アスキー ・ B5 変判、 4 引ページ 23 オンラインディスプレイ ・ 6 , ・ 800 円 24 デジタイズ処理 本書は、 X て利用するためのフォントを作成するツ 25 式のまとめ 26 言語のまとめ ール METAFONT について解説したものです。 27 ェラー修正 さっそく、読んでフォントを 1 っ作ってみました。 Appendix A 演習間題の解答 / B 基本機能 / C 文字コード / D ダーテイトリック /E サンプル / F フォントメトリック 情報 / G ジェネリックフォントファイル /H ゲラ刷り /I 索 引 /J "I X ューサーズグループ / K 日本語版への補足 、、あんまんフォントクです。おいしそうに見えるでしょ うか。 目次が多いと助かります ( ああっ、独り言です ) 。 なんでいまさら METAFONT ? と不思議に思うか 頁 X ブック』では、 X をどう発音するかが述べられ もしれませんが、出たものは出たのです。 ていましたが、本書でも、、 META" の意味カ見明されて 著者は明 X の生みの親でもあるスタンフォード大学 います。でも、僕にはよく理解できませんでした。 の Donald E. Knuth 氏、翻訳者は『 X ブック』と同 次に、いきなり最後に飛んで Appendix K を読んで しく鷺谷好輝氏です。 みました。なんと、この本はすべて X で作られたんで 本の大きさは頁 X ブック』と同じで、厚さは 4 分の すね。イラストもイメージスキャナで取り込み、 dvi ファ 3 くらいでしようか。大きさだけをとれは、仲良く並ん イルに組み込むほどの凝りようです。頭が下がります。 といきたいところですが、机の上に並べて置く 第 2 章は、 METAFONT で用いられている座標系の と色彩感覚を疑われそうな組合です。表紙は『 X プ 説明です。簡単にいえば、中学校の数学で習った XY 座 ック』でもお馴染みのライオン君と、 ( その恋人とおばし 標系と同じです。これで分かるでしようか。 き ) ライオンさんが描かれています。ライオンさんのは 第 3 章では、 METAFONT がどのように曲線を描く うは、エマニュエル夫人 ( ! ? ) をしています。 かが説明されています。ベジェ 3 次曲線を使っています 内容を紹介しましよう。ます、目次を記しておきます。 が、そんなことを気にする必要はありません。曲線の張 りぐあい、曲がりぐあい、曲線の進む方向を例を挙げて 1 ゲームを始める前に 説明しています。 2 座標系 3 曲線 第 4 章では、ペン先の形を指定する方法を説明してい 4 ペン ます。 5 METAFONT の使い方 僕はどんなソフトウェアでも、 6 METAFONT の読み込みルーチン 7 変数 、、よく分からないが、とりあえす使ってみたい。マニュ 8 代数式 アルを読むのはそれからク 9 方程式 10 代入 というタイプです。そんな僕にとって、第 5 章はたいへ 11 拡大率と解像度 ん嬉しい。意味は分からないが、とりあえすプログラム 12 ポックス 13 描画、塗りつぶし、削除 を入力して mf コマンドを実行します。知らないうちに 14 . パス フォントができました。なんとなく雰囲気力めます。 UNIX MAGAZINE 1994.7 METAFONT プング METRFONT フック 94